住宅の瑕疵保証制度 スタートについて
姉歯以来建築業界は揺れ動いています。
何より昨年の6月の法改正以来、着工数は激減し、昨年は41年前の104万戸に戻りました。
41年前とは64年の東京オリンピック後の急激な不況の時です。
高度成長期には考えられなかったことです。
でもいつかは人口減から年間の着工数も100万戸を割ると言われてましたので、いよいよその時代になったのかとも思います。
しかし経済の底支えに建築が貢献しているのが、こうも落ち込むと影響もでることでしょう。
建築が景気に貢献しているのには、家具やカーテンや家電はいうに及ばず、新築時に車の買い替えまでも起こるという驚くべき数字があります。
『来年10月からの瑕疵保証の義務化』
10月からの引渡しには瑕疵保証が施工側の義務になります。
方法は二つ
・保険をつける・・・・・・一般的にはこの方法を採用する
・供託金を積む・・・・・・大手はこの方法の採用が多い
保証会社は現時点では(財)住宅保証機構と住宅あんしん保証(株)と二つですが、今後はあと数社増えることと思います。
『思い出をひとつ』
この「住宅あんしん保証(株)」は9年前に我々全国の資材店が出資し、保証会社を立ち上げた珍しい会社です。
当時は工務店の倒産が多発し、建築中のお施主さんは途方に暮れ、大きな社会問題になりました。
建物の完成を保証する保険を開発したのが始まりで、よもやこんな姉歯などの事件が起こることは想像すらしてませんでした。
時代も大きく動いて、いまや瑕疵の保証が義務化=自動車の強制保険のような仕組みに変わります。
当初はみな様子も分からず、手探りで資金を持ち出してこの「住宅あんしん保証(株)」を運営してきたのですが、 この会社の3代目の社長を努めさせてもらった当時を考えても、まさにこんな時代になるとは隔世の感があります。
人生最大の買い物とも言われる住宅の建築に携わるなかで、
少しでも社会にお役立ちができる仕事をさせていただくのは、
大きな使命の一つと考えております。